法人名を付さずに役員の名前で登記した、使用実績のある別荘を、修繕して、法人の保養所という属性を付与した場合の課税関係はどのようになるか。
建物は利潤を産み出さない。役員を含む全ての使用人に施設を貸与して、会議、研修、労働力の再生産をして、労働過程が短縮して労働の回転数が増えて労働力商品に支出した金員に付された単価が下がり、利潤に付される価値が増大したという実体があれば、すなわち労働の疎外があれば、施設の所有の登記をした経済実体への利潤の分配については、借上げ料、共益費という価値属性を付してそれらを損金として実体あるものとして社会に認めさせるということになるであろう。
建物を賃貸している経済実体は、労働の実体がないから労働を、賃貸料を収受しなくても、疎外労働云々の問題は実現しない。法人が賃借料を支払わない代わりに当該施設の修繕費を負担することについては、労働の疎外の実体に応じて損金計上が認められる余地はあるであろうが、当該施設を賃貸している経済実体が、法人との資本関係を通じて、労働者からの疎外労働による利潤を得て、国際金融資本に分配した残りを家庭にプールしているという実体もあるから、全額損金として認められるということは難しいであろう。
建物の名義人が法人と資本関係のある役員の場合には、利益配当、法人と資本関係のない場合には役員賞与となるであろう。現実に使用しているのが特定の役員のみである場合には、全使用人が使用可能であると社内規則で規定して後付の逃げ口上を用意していても、その役員が法人と資本関係にある場合、労働の実体は、全くないかあったとしても当該施設を全員使用した場合に比べれば当該施設を使用した労働量は少なく、当該施設以外の事業所を使用人に貸与して疎外労働を土台とした利潤を享受するだけして施設を登記上所有する経済実体に利潤を分配して使用料の価値属性を付与しないのであれば、法人と資本関係にある役員の場合には資本関係に基づいて、投融資を受けた国際金融資本への利潤の分配をした後に当該役員に金員を支出しているということになるから、利益配当ということになるであろう。修繕費も利益配当ということになるであろう。使用した役員が法人と資本関係がなければ使用料は、役員報酬ということになり、修繕費は役員賞与ということになるであろう。