利便性、実用性と言われるものは、一つの仕事においてしか用いることができないもの同士を組み合わせて複数の仕事ができることとなったか、従前の生産の限界を超えて生産を行うことができることとなったということである。労働人口又は労働時間が増加する一方、それによって生産した物に、従前の個々の商品に与えられていた価値の合計額に満たない価格を与えれば、商品一つ当たりの搾取の割合は従前よりも高くなる。資本家並びに資本家に貸付けをする金融資本家及び売上先は、当該法人の労働者及びその仕入先の労働者の双方から搾取を行っている。商品の利便性、実用性といっているものは、富すなわち内部留保の蓄積のことである。 剰余資本を産む商品の開発にはコストがかかる。産業資本家は金融資本家から投融資を受けざるを得ない。金融資本家は、利便性、実用性を名目に、利子該当の名目で現金留保を蓄積する。