税法上の変更解釈は、下記のように説明されることがある。

変更解釈は、法令に規定されている文字の意味を変更して、本来それが意味しているところの意味に解する解釈の方法である。

この方法は、通常その法令の文字からは、相当離れた解釈となるので、例えば立法上の誤りが明白な場合等、そのような解釈が是認されることが非常にはっきりしている場合のような場合でなければならない。

変更解釈の例を挙げると、例えば、昭和40年法律第36号による改正前の国税通則法第63条第2項の規定がある。同項では、同法の「第9条(期限の延長)」を引用していた。ところが、実は、同法の9条は、期限の延長ではなく、第11条が正しかったので、この規定は、第11条が引用されているものと変更解釈されていた。このような解釈が許されたのは、同法が昭和37年に法案として国会に提出されたときは、第9条が期限の延長に関する規定ではあったが、衆議院で修正された結果条文が繰り下がり、それに伴う第63条の修正が洩れたという立法上の誤りが明白であったからである。

要するに明らかな立法上のミスであると考えられる場合であっても、軽々に変更解釈をすべきではなく、変更解釈をした方が法秩序全体の調和の維持に役立ち、他の法令との関係も矛盾なく解釈でき、正義と公平の要求にも合致するような場合に限り、これを認めることとするとすべきである。

(伊藤義一・税法の読み方、判例の見方71頁)。

私が思うには、

経済関係を構成する各実体には本来意味するところのものである属性は備わっていない。変更解釈は、法令に規定されている文字を通して与えた属性を変更して、法案を書かせた労働者を媒介に、従前、社会に認めさせた属性と別の属性を与える解釈の方法である。

法秩序の調和だとか法律関係の問題や正義と公平という実体のない観念に基づいていたのでは、行政を使用する国際金融資本の既存の利潤を土台とした、現実の経済関係をないものとして立法しておきながら、経済関係を全体化しなかったが故に、課税ができなくなったときに、解釈を変更できることができてしまい、課税を行う国際金融資本に後付の方便を与えることになってしまう。

現実の経済関係とそれに基づく問題提起から成立させた定義と、それを疎外して(無きものにして)出来上がった現実の立法の文章にある定義が一致しておらず、条文自体からは、立法に至った経済関係とその上層にある法律関係を知ることができず、当該条文を根拠に法の解釈適用が行われた場合、国際金融資本が行わせる行政と納税者の間にある一方的権利行使の関係から、現実の経済関係とその問題提起からかけ離れた法律行為が行われうる。こうした場合には、変更解釈を行わざるを得ないと考える。