要申告調整事項

法人の所得の計算をする上で、法人の意思にかかわりなく、必ず申告書において益金に算入するか、又は損金に不算入するとする調整をしなければならないものと”されている”ものには、次のようなものがあります。

これらのものは、確定した決算とは関係なく申告調整をしなさいと言っているわけで、申告調整が行われていなければ、税務職員を使用して申告調整を行い、更正処分が行われます。

確定申告において、それに該当するものでなければ申告書において調整する必要もありませんということです。

(1) 資産の評価益の益金不算入

(2) 法人税及び法人と道府県民税の損金不算入

(3)各税目の加算税、延滞税、罰科金の損金不算入

(4) 法人税額から控除する所得税額や外国税額の損金不算入

(5) 還付税金の益金不算入

(6) 前期分および中間申告分事業税の損金算入

(7) 減価償却費又は繰延資産の償却費の限度超過額の損金不算入

(8) 資本的支出の損金不算入

(9) 引当金の繰入限度超過額および準備金の積立限度超過額の損金不算入

(10) 引当金および準備金の取崩額の益金算入

(11)圧縮記帳の圧縮限度超過額の損金不算入

(12) 役員賞与の損金不算入

(13) 過大役員報酬および過大役員退職金の損金不算入

(14) 特殊関係使用人への過大給与の損金不算入

特殊関係使用人とは、役員の親族 、役員と事実上婚姻関係と同様の関係にある者 、役員から生計の支援を受けているもの 役員の親族と事実上婚姻関係のある者と生計を一にするこれらの者の親族のことをいいます(令72条3項)。

(15) 交際費の損金不算入

(16) 寄付金の限度超過額の損金不算入

(17) 青色申告法人の繰越欠損金の損金算入

(1)の資産の評価益は、労働の評価をゼロにしたことによる利潤であり、実体がありませんので、決算書の段階でわざわざ申告することはありません。

(8)その工事をしたことにより、労働のプロセスが短くなり、利潤を産み出すこととなったとはいえない場合に、わざわざ、自ら申告書上で否認することはありません。

否認するのは、課税側の仕事です。それに対し、反論の準備することは、企業資本の仕事です。

(12)の役員賞与も、労働の対価といえるものとの境界線にあるものは、自ら申告書で否認することはありません。

それを否認するのは、課税側の仕事です。それに対してきちんと反論できるようにすることは、労働者にとって重要です。

(13)、(14)の役員報酬、役員退職金については、現実の労働を完全に評価したことによるものであれば、自ら否認することはありません。

労働の評価が過大であるか否かの立証は、課税側の仕事ですので、それに対して労働者は、反論できるようにしておきましょう。

交際費以外の科目において、明らかに税務上交際費であるとする取引があれば、期中又は決算仕訳で交際費に振り替えておきましょう。

交際費の損金不算入の別表上に「土地勘定」が載っていたら、税務職員に

アメブロブロガーでいうところのプゲラ(マークもありますが、書けるけど書きません)

“こいつ、バカじゃねえの”と

陰で嘲笑されます。

別表上に費目と金額を記載して更正処分の糸口を課税側に与える必要はありません。

減価償却費や引当金も税務上の限度額と同額だけ決算書上で計上しておきましょう。

償却費も引当金も経済上は、人件費の評価を疎外(0にすること)して振替えたもので、現金商品の流出のない内部留保です。

決算書は、リスクを反映させないと銀行から融資を受けられないので確定申告書と決算書を切り離して考えるべきだという反論をする奴がいますが、

引当も償却も内部留保であること、リスクは実体のない”観念”です。

国際金融資本は脳内で無制限に金を産み出し、社会に通用させます。

無数の中小企業が破産しようが、更に言えば上場企業を含めた全ての企業が破産しても、

国際金融資本は、経済上全く動じません。

国際金融資本は、労働者にムチを入れ、利潤を俺に貸せと言っているのです。

しかし、後に、労働者が金を借りたこと、国際金融資本が金を貸したことになるのです。

国際金融資本が自作自演した借金も含めて国際金融資本の借金を、

利子や税金という後付けの方便を用いられて、労働者は負担させられます。

償却や引当の額に関係なく、更に損失であっても国際金融は法律上金を貸します。

確定申告書において申告調整が義務付けられてはいないが、申告調整することが認められるもの

(1) 受取配当金の益金不算入

(2) 所得税額および外国税額の法人税額からの控除(損金算入をすることもできます)

(3) 特別償却不足額の繰越し

(4) 収用による資産譲渡に対する特別控除

上記のものは確定申告書に記載があれば、その調整が認められます。したがって、法人の使用人が申告調整をしなくても更正処分は行われず、税負担を軽減するという権利放棄をしてしまうことになります。

土地は労働しません。

利潤は、労働力を使用して産み出されます。

(1)、(2)のように経済上利潤の分配であるものに課税の適用除外が与えられています。

(3)は、利潤の分配の繰延べすぎません。

税金が安くなっても、労働者の給与は上がりません。上記の申告調整は企業資本の仕事です。

まとめ

確定申告書の作成に関わる者は、法人税法の教科書に書かれていることをそのまま、実務に適用をするのではなく、各申告調整事項について、立証する義務はどちらの側にあるのかを踏まえながら作成する必要があります。

税理士のいう否認のリスクに洗脳されると、立証すれば損金になるものまで、課税が行われることになります。

更正の請求をして証明書類を作成添付して、署内外において調査を受けないと税金を取り戻すことはできません。

調査の場で否認されて修正申告を提出すると不服申立てをすることができません。

更正処分を打たせれば、不服申立てを提起することができます。

納税させられる側は、代理人を立てずに攻防ができる税務調査の場で立証し、課税を取りやめさせざるを得ないでしょう。

法人税法及び租税特別措置法の特別控除は、更正処分いかんによっては、特別控除額が変わるものもありますが、当初申告が要件です。

当初申告しなければ救済してくれる規定(宥恕規定といいます)は立法されていません。