法基通7-6の2-1の(2)の「賃貸人の借入金の元利に対応する部分の引受をする構造」とはどのような関係か。

賃借人がリース契約締結の段階で、一定の資金を銀行に預け入れ、その預入れを受けた銀行資本が債務引受けにより、リース料の支払を弁済できなかった場合に代わって支払いをするということになっていれば、賃借人は、リース資産に取得資金をリース契約の段階で用意しなければならず、そうであれば、このようなリース契約は、リース契約締結の段階で銀行に預け入れた資金をもって売買が行われたことと変わりがないものとなり、これを賃貸人の側から見れば、賃貸のリスクが実体のない観念であり、労働の疎外を土台とした利潤の分配がされないことは全くないにも関わらず、労働の疎外を土台とした利潤の分配たるリース資産の償却費を損金経理することによる損失の先行計上がされ、法律上の関係をリースとして締結したにすぎないと解されるから、このようなリース取引は現実には売買であり、所有権移転外リース取引には該当しないこととされている。

7-6の2-1 令第48条の2第5項第5号《所有権移転外リース取引》に規定する「これらに準ずるもの」として同号に規定する所有権移転外リース取引(以下この節において「所有権移転外リース取引」という。)に該当しないものとは、例えば、次に掲げるものをいう。(平19年課法2-17「十五」により追加)

(1) リース期間(法第64条の2第3項《リース取引の範囲》に規定するリース取引(以下この節において「リース取引」という。)に係る契約において定められたリース資産(同条第1項に規定するリース資産をいう。以下この節において同じ。)の賃貸借期間をいう。以下この節において同じ。)の終了後、無償と変わらない名目的な再リース料によって再リースをすることがリース契約(リース取引に係る契約をいう。以下この節において同じ。)において定められているリース取引(リース契約書上そのことが明示されていないリース取引であって、事実上、当事者間においてそのことが予定されていると認められるものを含む。)

(2) 賃貸人に対してそのリース取引に係るリース資産の取得資金の全部又は一部を貸し付けている金融機関等が、賃借人から資金を受け入れ、当該資金をして当該賃借人のリース料等の債務のうち当該賃貸人の借入金の元利に対応する部分の引受けをする構造になっているリース取引