the Pageに「会社員の確定申告 得する人は」と言うタイトルの、「いちのせかつみ」なるファイナンシャルプランナーの記事がある。
当該記事の「した方がよい人」の例として年間10万円を超える医療費を支払ったとある。それでは、医療費が10万円以下の納税者は申告しなくても損しないと言い切れるのか。
医療費控除は、その年に支払った医療費純額が10万円以下であっても、総所得金額の5%
を超えていれば医療費控除を受けられるのである。
オーナー役員にとって端した金でも200万未満の労働者にとっては大きいのではないだろうか。それとも、所得200万円未満の者がいないブルジョア社会であるとでも思ったのか。
上記記事を読んで申告を失念し5年が経過したらどうするのか。200万円未満の所得者は製薬漬けにされて国債返済を負担させられても泣き寝入りしろというのか。
税理士でも細かい間違いはある。
しかし、医療費控除を規定する所得税法73条の規定は大昔から全く改定されることなく、今や税務の専門でない零細商店の役員ですら知っている規定である。
ファイナンシャルプランナーたる者が知らなかったとは思いたくない。
しかし、上記の記事ではこのことがまるで触れられていないのだ。
医療費10万円未満は医療費控除を受けられないとする、この手の記事は毎年登場する。
こうした記事を書くことは、皮被りがフルチンで街中を歩き回るようなものである。恥ずかしくないのであろうか。