S社への売掛金400,000について、同社からの材料仕入による買掛金300,00円と相殺し、残額は現金で受け取った。
（借）買掛金 300,000 外 （貸）売掛金 400,000 外
現金 100,000 外
外＝消費税課税対象外
買掛金は、仕入先との間の取引に基づいて発生した営業上の未払金のことである。
しかし、得意先との経済関係から、得意先の支給する原材料を用いて製品を用いることがある。この場合には、材料代の支払は自社の締切日と支払日に合わせて行なわれるのではなく、得意先における締切日と得意先の買掛金の支払いに合わせて行なわれることがある。この際には、支給材料代は、全額買掛金に計上し、得意先への製品の売上代金と相殺する方法を採る場合がある。
当該会社は、材料を有償で仕入をしているから、材料代は、全額買掛金に計上し、製品を得意先に所定の価額で販売しているので、全額売掛金に計上される。相殺は、買掛金の支払に現金の収受を行わない取引である。
相殺取引は、相殺しなかった場合であれば行なわれていた取引対価の収受を相互に省略するものであるから、消費税の課税の対象外となる。
