[事実関係]
遊園施設ディズニーリゾートを運営する原告法人オリエンタルランドは、取引先やマスコミ関係者などに対して交付した当該遊園施設への優待入場券の無償交付に係る費用について、課税庁が、かかる費用は交際費等に該当するとして更正処分及び加算税賦課決定処分等を行った。
裁判所は、「条文の文言に照らすと、特定の費用が交際費等に当たるか否かを判断するに当たっては、個別の事案の事実関係に即し、その支出の相手方、支出の目的及び支出に係る法人の行為の形態を考慮することが必要であると解される。
①原告は、本件役員扱い入場券については、原告の役員等において重要な取引先と判断した企業に対して無償交付し、本件プレス関係入場券については、全国紙の役員等の原告が特に選定したいわゆるマスコミ関係者及びその家族に対して無償交付していたこと、これらを使用する者は、原告が運営する遊園施設に無償で入場してその施設を利用することができること、本件施設は、わが国屈指の人気を得ているものであり、その入場及び施設の利用等に有償入場券の売価は、5,000円前後であったことが認められる。
そうすると、原告が本件優待入場券を発行してこれを使用させていたことについては、原告の遂行する事業に関係のある企業及びマスコミ関係者等の特定の者に対し、その歓心を買って関係を良好なものとし、原告の事業を円滑に遂行すべく、接待又は供応の趣旨でされたと認めるのが相当であり、これを使用して入場等をした者に対して役務を提供するに当たり原告が支出した費用については、支出の相手方、支出の目的及び支出に係る行為の形態に照らし、交際費等に当たると認めるのが相当である。
なお、支出した交際費等の額は、遊園施設に入場等をした者に対する役務の提供に要した費用に相当するものである入場券売上に対応する役務の原価の内本件優待入場券に対応する原価の内、本件優待入場券に対応する原価を算定し、この一人当たり金額に本件優待券の実際利用者数を乗じて計算した金額である」とした(東京高判平成22年3月24日)。
[解説]
遊園施設の使用人の疎外された労働の価値を入場券に転嫁され、現金商品と交換され、現金商品に付与された価値属性たる債権金額、引渡義務のある入場券に付与され、実体化された価値属性、契約により社会に認めさせることを余儀なくされた金額は5,000円前後である。
現金留保、実現の過程に時間という属性を付与して時価の方便により搾取の現実を隠蔽している。
原告と入場券交付先は、現金商品と入場券を各々引き渡して各々5,000円前後の債務を弁済したのである。
市場価額の疎外による損失の負担は労働力商品に転嫁され、生活の土台という方便により、搾取の土台の再生産を余儀なくされる。入場券、現金商品には価値属性が備わっておらず、現金商品は測定の尺度ではないから、入場券の時価の内、無償分から収益が実現し、実現した現金留保から、現金を贈与したととらえることは、現実の経済実体から乖離している。
保有により時間の経過により収益が産まれるのではないのである。入場券を受領した側は、労働を疎外済みの、入場券の時価の疎外分を労働力商品に転嫁済みの入場券を現金商品と交換して現金に価値属性を付与することできる。
投融資を源泉に資本関係から労働を疎外して時価を疎外して入場券を取得したのであるから、入場券を引き渡したことにより取得した現金商品は配当ということになる。
入場券の交付を受けた経済実体は、入場券を生産手段にして貸与し、労働を疎外し、入場券に転嫁し、現金留保を蓄積することはできる。
支出側法人の資本家は、国際金融資本から資本関係を土台に現金留保義務が課されている。入場券交付先との関係が資本関係のみであった場合は、時価と現実に収受した金額の差額は配当ということになる。
現実には国際金融ロスチャイルドに所有された原告法人、国際金融資本ロックフェラー又はロスチャイルドに所有されたメディアを媒介にした使用人であるが、当該法人との間については、生産関係を法律上認めさせることに成功していないメディア関係者に労働を疎外して時価を疎外分を労働力商品に転嫁して売却せざるを得なかった経済関係があるとすれば、報酬ということになる。
報酬の土台となる労働の実体を社会に認めさせることができなければ、投資、貸付金ということになる。労働を疎外されている金額は裁判所のいう原価の金額ではなく、時価全額である。時価と現実の収受額との差額が投資、貸付金である。
支出の目的は実体のない観念であるから、問題提起の土台とはならない。