平成13年3月期から金融商品に係る会計基準により手形割引料は、支払利息割引料ではなく、手形売却損という勘定科目で計上されることとなり、支払利息については支払利息勘定を用いることとされた。

手形割引料は、改定前は、手形を担保にした借入についての利息とみなされていたが、受取手形は、その割引又は裏書譲渡時に消滅すると金融資本家は認識すなわち評価するようになった。

資産は担保名目で提供した時点で現実には投融資を行った債権者の所有で、投融資を行った債権者の資本関係、現金留保義務に基づいて処分できたのであるが、受取手形という債権が消滅したことを帳簿記載という法律行為によって社会に認めさせられることとなったのである。

利息費用と異なり、期間という属性付与によって按分するのではなく、割り引いた日付で一時に損金算入される。

金融資本による投融資を促進して買収の土台とすること、投融資先に現金を所有せずに、金融資本家は担保に提供された資産を所有し、投融資先から現預金を吸い上げているのである。改定後も、手形の振出人、割引依頼者すなわち裏書人には、リスクと信用という属性を付与が付与されて手形の買戻義務が課されているのである。