[事実関係]

農産物の輸出販売を行う日本に本店を置く法人とバハマの国外関連者との間の輸入取引について、内国法人がバハマ法人に支払った価格が独立企業間価格を超えているとしてハハマ法人への所得の移転であると認定し、更正処分が行われたことにつき、裁判所は、再販売価格基準法、独立価格比準法、原価基準法はしずれも比較比較対象取引がないとして、これらを用いて算定できないと認定し、寄与度利益分割法による所得の算定を適用した事例がある(東京地判平成24年4月27日)。

[解説]

人件費は、労働という実体をなきものにし、すなわち疎外し、金融資本家との資本関係、経済関係、産業資本家との生産関係、経済関係に基づく内部留保の蓄積から、価値という実体のないものを込めて規定される。

推定課税と呼ばれているものは、現実ではない、「あるべき」関係会社間における経済関係に基づいて、各関係法人の利益を法人の各法人の販売管理費の割合を使用して、価値という実体のないものを実体あるものとして、すなわち物象化して算定し直すということから、資本関係、生産関係、経済関係によって規定された法律上の評価の問題ではなく、全資本家を雇用する金融資本家が、資本関係、生産関係、経済関係に基づいて、利得、搾取の源泉を現実に留保し、法を媒介に実体あるものにして、経済関係を変形させるという過程、すなわち事実確定の問題ということが言える。

事実認定の認定は、事実に備わっていない、実体のない価値属性を付与する評価のことである。第三者法人と比較した場合や定量定性要因を算定要素に容れたとしても言えることであるが、主観客観という観念から所得を算定することは、現実の資本関係、経済関係、生産関係からは乖離したものとなる。必要なことは、所得の算定が客観的であるか否かではなく現実の全ての資本関係、生産関係、経済関係に基づいているかである。