2011年3月までに滞納した国税は、6073億円で対前年比11%、763億円減少した。しかし、消費税の滞納金額は3,220億円で滞納国税全体の53%を占めている。消費税は、お客様からお預かりした大切なお金などではない。顧客の所有物ではないからだ。問題の建て方を誤らせるから、ブルジョア学者は納税者に出鱈目なことを納税者に教えないでほしい。

資本家は、中小零細事業者に命じて、資本家へ献金する金を顧客から徴収しているのだ。中小零細企業者は、仕入れ時に売り手を通じて資本家に献金させられる。中小零細事業者の労働者は、大企業の資本家から搾取されているから、安く販売させられているから、販売時に資本家から消費税を徴収できない。中小零細企業者自らが献金を負担しているのである。

内部留保が厚く、使用人から搾取して最終消費者に低価格で大量に販売して内部留保を蓄積できる大資本家とは財務構造が異なる。中小零細業者は、滞納した消費税を投資や運転資金に回しているのではないかと分析しているが、現実には、老朽化した什器備品や機械を買い換えずに使い続け、故障してようやく借り入れをして買い換えている。消費税も借り入れをして払っている。設備投資どころか借り入れなしでは、生存して労働することができないところまで追い込まれている。借り入れといっても銀行からではなく、いわゆるサラ金から借金をしてのである。サラ金に融資をしているのが大金融資本家でサラ金を媒介に搾取を行っているのだ。決算書の代表者借入金勘定は、代表者からの借入金ではないのだ。こうした経済関係の把握、問題提起を放棄して性急に消費税増税を行って欲しくはないのである。