金融資本家は、複数の産業資本家に信用という属性を与えて貸付けを行い、産業資本家に産業資本家自らの使用人と取引先の使用人から搾取し、産業資本家自らの内部留保の蓄積を命じ、利息という名目で産業資本家が蓄積した内部留保を源泉として徴収することにより産業資本家の労働者を搾取する。
搾取競争に敗れた産業資本家は、内部留保が減少し、内部留保を生み出しうる現金が不足し、金融資本家から生存が命じられているから、粉飾決算書を作ってさらに金融資本家から借入れをせざるをえなくなる。ついに産業資本家は、借入を返済できなくなり、事業を清算せざるを得なくなる。
銀行の不良債権は、労働者が労働力を継続して提供できなくなるまで搾取したことにより生ぜじめたことである。企業が潰れるのは必然である。偶発などではないのである。
金融資本家は、取引先の全ての法人の決算書・確定申告書を取り寄せて、問題提起、仮説推論の全体化を放棄して搾取する金額の計算を行い、労働力を維持させ、信用という属性を与えているわけであるから、産業資本間よりは貸付け先企業の経済関係について知りうる関係にある。
不良債権の貸倒れを認めることによって、税金を投入にして救済する必要があるのは、金融資本家ではなく、金融資本家と産業資本家から長年搾取され続けた大部分の労働者達である。
