推計課税とは、当該納税者の所得がいくらであるかという事実認定の問題であり、推定課税とは、当該納税者の行った取引について、すでに認定している現実の取引価格を前提として、例えば、関係者以外の取引においては、いくらで取引されうるのか、されるべきなのかという評価の問題であり、取引された物に属性を与える行為である。 推定課税といっても、資本家が、課税庁に命じて、法律を媒介に土台となる経済関係を変形させるのであるから、事実の否認であって、課税関係に限って言えば、推計課税と異なるところがないと言えるであろう。