<p>法人及び個人に対する質問検査並びに更正処分について、所得金額の確認であるといわれることがある。行政法上、確認とは、特定の事実又は法律関係に疑い又は争いがある場合に、公権力をもってその存否又は真否を確認する行為をいう。確認は、判断の表示として、既存の事実又は法律関係を公権力をもって確定する行為であるといわれ、公権力をもって確定されたところは、自由にこれを変更することができないとされる。これを確定力という。よって、納税者に自由意思により税額を確定する権利があるかような議論は、例えば、修正申告に応じて、更正処分を受けなかった場合、納税者が修正申告を自ら選んだのであるから、当初の確定申告についてどこに誤りがあったのか理由が附記されなくとも、納税者の責任であるとの行政側の方便が成立しうるのである。</p>
