期末棚卸資産を計上する際に見落としてはならないのが、いわゆる返品在庫の計上である。返品商品を別管理にしていると在庫計上洩れとなりうるのである。棚卸資産は購入後、売上げが建つまでは、期末棚卸資産として振り替えられ、売上げが建つと、(借)仕入高 (貸)買掛金として処理されるが、売上げた棚卸資産の内の一部が返品となった場合、その処理は、(借)売上 (貸)売掛金というっ処理がなされる。この返品分が期末までに売れずに社内に滞留した場合、期末棚卸資産として計上し忘れると、その分、期末棚卸資産計上漏れとなる。何故なら、売上時と返品時と2重に収益(売上)の額から控除されてしまっているからである。費用収益の対応という点からも、期末時点では、仕入が先に建ってしまっているからである。