Chris Kennerは、1929年12月25日Louisiana州Kenner生まれ。1976年1月25日に亡くなっている。

1955年、Grandma’s House/Don’t Let Her Pin that Charge on Me(Baton 220)でデビュー。

Grandma’s Houseは、ウォーキンテンポの3コード8ビートのR&B。押し潰すように弾かれるブルースピアノが絡む。エンディングは、後のLittle RichardのLong Tall Sallyに通ずるものがある。Don’t Let Her Pin that Charge on Meは、3コードのブルースで、ドラムブレイクのところで、ハープがバッキングを務めている。前者は、Got My Mojo Working(Fryright FLY CD 41)で聴くことができる。

1957年、Imperialから、自作のSick and Tiredをリリースする。同曲は、Bobby Mitchell & Toppers、Fats Dominoにカヴァーされている。Bobby Mitchellのバージョンは、Imperial Singles Collection vol.2:Sick and Tired(GXF 2082)で聴くことができる。Chris Kennerのヴァージョンは、Little RichardをよりハードコアR&Bにしたゆったりとしたテンポでゴスペル唱法で歌われている。

更に、Rocket to the MoonとLife is StruggleをRon Labelからリリースする。Rocket to the Moonは、the Best of Ron Records Volume 1(Rounder CD 2076)で聴くことができる。

Instant Labelに移籍してからは、Allen Toussaintと共作し、I Like it Like ThatがBillboard Hot Chartの2位のヒットとなる。

Something You Gotは、Wilson Pickett、Ramsey Lewis、Chuck Jackson、Maxine Brown、Bobby Womackにカヴァーされている。

Land of 1000 Dancesは、Wilson Pickettにカヴァーされ、スーパーJockeyの熱湯コマーシャルのBGMにも使われていた。

1961~1962年のInatant Labelの作品は、Land of 1000 Dances(Atlantic 8117)というLPに纏められている。