労働者を雇用せずに一人で事業をしている事業者に福利厚生費はありうるか。
税理士や税務署は、事業所得における福利厚生費については、常識や社会通念から考えろという。常識や社会通念に照らせば一人で事業をしている事業所得者に福利厚生費が建つことは考えにくいという。
納税者以外に使用人がいなくても、資本と当該事業者との間には資本関係、生産関係が存在し、資本は、モチベーション、士気といった実体のない観念ではない、労働力、生産関係の維持、更新すること、すなわち福利厚生を余儀なくされる。
福利厚生費を含め、必要経費か否かは、実体のない観念である目的と交渉して決定されるのではない。
現金の投下、現金の消費、財又は役務の購入が、財又は役務の労働者への貸付、労働、財又は役務の消費、資本増殖の過程の前段階にあれば、納税者は、納税者以外に使用人がいなくても、常識や社会通念にとらわれることなく、経済上の、所得税法でいう必要経費とすることができるのだー福利厚生費の科目を使用しても差し支えない。
そうであれば、憚ることなく計上して欲しい。常識や社会通念は、所詮は実体のない観念である。国際金融資本は、税務署に観念に基づく行政をさせてはならないのだ。
ダンサー、ミュージッシャンのレッスン代、トレーナーへの報酬、ライブチケット代、スポーツ選手のスポーツクラブの会費、マッサージ代、トレーナーへの報酬、プロテイン代といったものが納税者以外に使用人のいない場合の事業所得における福利厚生費の例として挙げられるであろう。