労働者を一箇所に集めると、買収法人、被買収法人で遊休となっていたパソコンを消滅した法人の労働者に貸し付けることで、疎外労働の総量が増大し、従前より短い過程で労働を終えることができ、労働力商品の価値を減らして資本に転嫁させるのであるが、パソコンに価値が転嫁されてという後付の方便を使う。
労働者を一箇所に集めると設備投資を新たに行わなくても済むのである。労働者は資本、生産手段を持たず、国籍、性別を問わず労働者にも生活があるから海外の労働者や女性の雇用を妨げてはならないし労働を疎外してはならない。TPPにより海外の会計士すなわち資本にとっては日本の労働者よりも安い労働力商品が労働市場に参入し、子育てを終えた女性を労働市場に参入させ、日本の労働者を彼等と労働の安売り競争をさせられてきたし、今後もさせるのである。
資本規模の大きい法人に既に存在する、競争によりさらに優秀という価値属性を付与された労働力商品は、労働力商品の価値を超える労働量をこなさせられ、契約を超える又は別のサービスを付加させられ、労働を疎外され、資本に転嫁される価値を増殖させることとなるのである。
日本の法人が外資系法人を買収するということは、それに応じた借入を国際金融資本からするということである。現実には、日本法人は国際金融資本の子法人となるのである。
買収法人の資本は、優秀の価値属性を付与された労働力商品に資本を貸し付けて疎外労働を拡大し、資本を増殖しても、利払いという方法により国際金融資本に搾取される。
営業権、特許権には価値属性が備わっていないにも関わらず付与された価値は疎外される。買収法人は、国際金融資本に買収される。
貸付資本に付与された価値を源泉にした、疎外労働は拡大し、国際金融資本の資本は増殖し、資本経済における法人の再編成は、民間銀行たる中央銀行の架空資本を維持し、架空資本に価値属性を付与する権限は強化されるのである。
経済社会の再編は、国際金融資本にとっては経済上のメリットがあるが、労働者にとっては経済上デメリットしかない。買収されることを有難がるということは、国際金融資本の側の利益に立った見解であり、労働者の生活をなきものとしている見解であろう。