<p>ヤフーの組織再編に関する地裁判決(東京地判平成26年3月18日)が出るまでの事実関係は下記のようになる。</p>
<p>ソフトバンクはヤフーに40%出資。ソフトバンクはIDCソリューション(以下、IDCS)の株式を資本の投下により、100%所有させれている。IDCSは会計上540億円の繰越欠損金がある。2008.12.26にヤフーの代表取締役がIDCSの取締役副社長という名義で雇用された。</p>
<p>①IDCSが営業部門を切り離し、会社分割をしてIDCフロンティア(以下、IDCF)を出資、設立した。2009年2月</p>
<p>②ソフトバンクがIDCS株全てをヤフーに引き渡す。2009.2 ヤフーは100%IDCS株に100%出資。</p>
<p>③IDCSがIDCF株式の全てをヤフーに引き渡す。2009.3.29</p>
<p>④ヤフーがIDCSを吸収合併をする。2009.3.30</p>
<p>ヤフー側の弁護士、税理士は、みなし共同事業要件は、特定役員の引き継ぎだけが要件であるかのように主張するが、特定役員の引き継ぎだけがみなし共同事業要件に掲げられているのではない。役員は使用人である。

役員が投融資をして労働を疎外して資本増殖をするのではない。みなし共同事業要件には、事業に関連の文言がある。

グループ内の適格合併の支配関係の発生後5年を経過していない繰越欠損金の引き継ぎについては、資本関係、経済関係、生産関係の引き継ぎには、事業関連性という属性は備わっておらず、目的という実体のない観念からではなく、分割後に支配の継続が見込まれるというのは、見込みは実体のない観念であって、現実に、人ではなく、資本によって、経済関係、生産関係が規定されたというと解される。

ブルジョア経済学者、ブルジョア弁護士、紙を引き渡して架空資本を取得させられることにつき、現金を所有して貸し付けたり投資しただけで、課税の土台である経済利益上の効果が生じたかのように言い、労働の疎外を隠蔽している。

事業は、資本を投下し、労働を疎外することによる資本増殖の過程である。資本が現実に投資をして資本、生産手段、労働力商品を購入し労働を疎外して資本増殖をしていたかもみなす共同事業要件であると解され、IDCSは、紙を投下しても、資本、生産手段、労働力商品を購入せず、投融資を受けた法人IDCFの労働者の労働を疎外している。

中央銀行を所有する国際金融資本との資本関係によって成立した法律に趣旨を設け、趣旨と交渉して解釈する条文の趣旨解釈、共同事業を行うための適格合併であるか否かという目的から適格合併を論じること、所有関係の引き継ぎの立証について、ソフトバンク、ヤフーの租税上も含めた事業上、目的意図を創設することは、経済合理性、不当、通常異常、課税する側が想定できるか否かということは、実体のない観念に基づいて事実確定をすることである。納税者の予測可能性は、実体のない観念であって、納税者にこのような属性は備わっていない。

課税の公平は実体のない観念であって、方便である。産業法人の資本が、労働者に現実の労働に基づいて賃金に価値属性を付与することで損失が実現した場合でも、国際金融資本は投融資をして、適格合併による欠損金の引き継ぎ規定を創設し、課税を免れて資本蓄積ができ、特定の役員の引き継ぎだけで欠損金の引き継ぎができると解することは、国際金融資本の増殖が促進されることになるのである。</p>

<p> 会社分割の.段階では、ヤフーとIDCS、IDCFの間には資本関係はない。適格合併による消滅は、合併法人が分割承継法人に引き続き支配を継続する見込みがあるときは、会社分割の適格要件を満たすが、見込みは実体のない観念であるから、IDCSはIDCFは合併後消滅するが、ヤフーの資本がIDCFの経済関係、生産関係を現実に規定することを継続していれば、会社分割の適格要件を満たすということになると解さざるを得ない。

合併によりIDCFは自然にヤフーの子法人になるのではない。ヤフーが資本を投下したことにより架空資本を取得させられて労働を疎外することにより子法人となる。非適格分割で暖簾は計上できるが、IDCFの計上した暖簾の内の繰延税金資産は借入利息の支払であって資本の実体がなく、IDCF架空資本の引渡しによる配当を得られないという実体のない観念、属性を付与したことによる負の暖簾が含まれている。

暖簾は、超過収益力という実体のない観念、架空資本であり、前払利息であり実体のない資本であることから現実の経済上、償却費は計上できない。IDCSは、暖簾の引渡しによる益金分が税法上否定されることにより、課税側は、ICDSの繰越欠損金はそれだけ増加するとしたのである。</p>