行政不服審査法の改定案が2014年6月5日参院総務委員会で可決され、6日の本会議で成立した。改定行政不服審査びおいては、不服申立制度は、異議申立てが廃止され、審査請求一本に絞られ、異議申立ては再調査請求に変わり、簡易な手続により事実関係の再調査を行い処分の見直しを行うこととし、参考人の陳述、鑑定、検証は行われないのである。実体にない更正処分により納税者が資本に収奪された生活の基礎を返還する義務の過程が大きく後退したのである。改定行政不服審査法の下では、事実関係の摘出、全体化の過程において、事実関係の一部又は全部が切り捨てられ、問題提起の全体化を行うことができなくなり、納税者の生活の基盤となる経済利益は疎外され、労働により得た金銭が実体の有無についての調査を全体化することなく徴収され、国際金融資本の資本増殖、中央銀行の所有関係の強化がより迅速に行われ、戦争に投融資されていくのである。改定行政不服審査法は、国際金融資本の中央銀行の所有関係に基づいたブルジョア経済が産み出したものである。