同じ労働量を従前よりも短時間でこなすことにより、当該労働は簡単な労働と評価され、当該労働について支払われる現金に低い価値属性が付与される。短時間で労働量をこなした労働者には、国際金融資本によって、更に同じか又は別の労働が盛り込まれ、追加で盛り込まれた労働も疎外され、疎外された労働は資本に転嫁され、削減された賃金は資本、国際金融資本が懐に入れる。
疎外された労働は資本に転嫁され、残業したことにつき残業した労働者に現金が現実に支払われていれば、短時間で労働量をこなした労働者が残業した労働者の賃金を負担したことになる。
他の労働者も既に労働を疎外されていて、同じ労働量を従前より短い労働時間で行うと、更に労働によって得られる現金を資本に奪い取られ賃金が削減され、それでは生活ができないから、労働時間を延長して資本から奪い返さなければならないのである。
残業した労働者は残業時間も資本関係、生産関係に基づいて労働現場にとどまることを余儀なくされていることは現実である。
残業した労働者も時間外労働は疎外されており、投融資原資、利子、配当、租税、保険の原資、他の資本に転嫁される部分を取った後の二足三文の現金が支給されないか、全く支給されないかである。
資本が金融機関にプールした金、紙幣は金融機関に預金され、金、紙幣以外の資本も担保名目で国際金融資本に現実には所有されており、金融機関を所有する国際金融資本はそれを引き渡して現金を得ることができ、預金その他資本は戦争に投融資され、国際金融資本の中央銀行の所有関係は強化される。
他の使用人と同じ労働量をこなしながら、他の使用人よりも支給された現金に低い価値属性が付与され、追加労働を含め、こなした労働量についての現金が短時間で労働量をこなした労働者を含む全労働者に当該労働について全額支払われていないことが生産関係上問題とされなければならず、当該労働者に支払われなかった金額がを手にしているのが労働をしていない資本、資本を通じて労働をしていない国際金融資本が手にしていることが問題にされなければならない。
労働について労働者の裁量を付与したことにして時間ではなく、成果を賃金の基礎としてしまうと、資本は、労働者が短時間で労働をこなしたことにより、当該労働一回転当たりに支給される現金に付与される価値属性を下げ、更に納期を短縮し、同じ労働過程の回転数を増加させるか、別の労働義務を課して労働者に時間当たりの労働量、全ノルマ、労働時間は何れもに増大し、労働者に独立した経済実体との価値属性が付与され、委任、請負の名目で、安い報酬で労働させることができてしまうわけで、国際金融資本の資本蓄積、中央銀行の所有関係は強化され、国際金融資本にとっては願ったりかなったりである。
短時間で労働をこなせばこなすほど、労働量を増やせば増やす程、短時間で労働をこなした労働者、他の全労働者は報われないのである。 そして戦争に協力してしまっているのである。