改定前商法32条1項の規定は、2005年改定商法19条2項において「商人は営業のために使用する財産について、法務省令に定めるところにより、適時に正確な商業帳簿(会計帳簿及び貸借対照表をいう。以下この条において同じ。)を作成しなければならない」と規定される。
商業帳簿は会計帳簿としての仕訳帳、総勘定元帳、伝票を仕訳帳に代用する場合には伝票、日記帳と貸借対照表から構成される。会社は、その事業年度に関する計算書類(貸借対照表、損益計算書、その他会社の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして法務省令で定めるもの、すなわち会社計算規則91の株主資本等変動計算書と個別注記表、4つは別々の資料としなくてもよい(会社計算規則89条3項)、②事業報告及び③これら附属明細書を作成しなけばならないとされる(会社法435条2項。会社法においては事業報告は計算書類に含まれない。会社法においては、会計帳簿と計算書類等(計算書類と附属明細書)を商業帳簿と解釈している。