金融資本家が、所得税法上又は法人税法上の法人の現金留保を疎外して、担税力の属性付与により現金留保を収奪し、組織再編による現金留保を蓄積する課税関係、課税の過程に鑑みれば、仮装、隠蔽を行ったと事実確定をした土台となった事実関係、国税通則法68条の解釈、同条を包摂した根拠を賦課決定通知書に記載する義務がある。

偽りその他不正の行為と事実確定した土台となった事実関係が記載されていれば、重加算税の賦課決定処分は、仮装、隠蔽という実体がないということであるから、違法ということになる。仮装隠蔽の要件には、脱税の認識、過少申告の認識は要件ではないが、故意があることを挙げる見解があるが、故意が要件であれば、仮装隠蔽が故意であると事実確定をして理由を附記しなければならず、脱税の認識や過少申告の認識という観念や故意や意図や合意すなわち意思の合致は実体がないから、故意や意図に基づいて処分を行うことは現実にはできないと解される。

延滞税の控除期間に該当しないことによる延滞税の賦課決定処分通知書、更正の期間制限に該当しないことによる調査理由の通知書、徴収権の時効に該当しないことによる告知書、法人税159条の罰則の適用通知に、仮装隠蔽の土台となった事実関係の記載があれば、偽りその他不正の行為の土台となった実体がないから、これら決定は違法ということになる。

偽りその他不正の行為には、脱税の認識、逋脱の意図、犯意を要件とする見解があるが、これらを要件とするのであればこれら決定通知書に脱税の認識、逋脱の意図、犯意と事実確定したことの土台となった事実と事実確定した過程を文書に附記する義務があるが、脱税の認識、逋脱の意図、犯意は実体がなく、方便にすぎない。脱税の認識、逋脱の意図、犯意に基づく、これら決定は金融資本家による恣意課税ということになる。

仮装隠蔽の要件すなわち土台は、経済過程に時間という属性を付与して義務づけられた確定申告の前の経済過程において、資本関係に基づいて、現実に仮装隠蔽が行われ、税額の増減にかかわりなく重加算税の土台となるものである。

資本関係により行わせたものであっても、仮装隠蔽、実体を現実と異なったものに変えることが現実に行われていなければ仮装隠蔽とはならない。請求書は、売上仕入の売上仕入の確定という実体はない。請求書に日付という属性をいかに与えても仮装隠蔽とはならない。固定資産を仕入勘定で経理しても、棚卸を消耗品費で経理しても、損金算入時期という属性の問題で、実体を仮装したのではないから仮装隠蔽とはならない。契約書に記載された事項に経済実体がなければ、実体を仮装しているから、仮装ということになる。

法則や経験や現象や観念や自然不自然といった宗教に基づいて仮装隠蔽があったとすることはできない。経営者も使用人であり、経営者、使用人、政治家に自らの現金留保義務に基づいて法人の資本家の現金を使用することはできない。偽りその他不正行為の属性が付与された行為の土台は、資本関係に基づいた、使用人を用いた工作が介在し、資本家が税金を免れ、還付を受けた資本家が資本関係を土台に行わせたもので、現実に税金を免れ、還付を受けていることである。税法は倫理規範ではなく、重加算税は、金融資本家の現金留保過程の土台であるから、道徳は、偽りその他不正の行為の要件とはならない。仮装隠蔽、逋脱した事実は配当ということになるであろう。