未払給与の債務免除益については、法人の定期同額給与に当たらない、損金に算入されない役員給与につき、金融資本家が、生産関係を土台に、取締役会の決議等によりその全部又は大部分を支払わないこととさせた場合、法人の整理、事業の再建なわち現実には現金留保義務に基づいた、買収による組織再編、現金留保義務に基いて、産業において現金留保が減少したことを土台とする場合に、支払いをしないこととした金額が、支払いを受ける金額に応じて計算される等、一定の基準が存在すれば、益金に算入されないことを金融資本家は、税務行政機関に生産関係上義務付けている。資本関係により、労働の疎外に加え、未払労賃を支払わないことを確定させられたことによる現金を、留保することなく、組織再編に応じて国際金融資本家に現金を引き渡した場合に、課税を免れることを認めるのである。

課税を免れることによる現金留保、債務超過により現金留保の少ない黒字法人、欠損法人にして低い価額で子法人に買収させることによる現金留保を得るのは金融資本家である。中央銀行を所有する民間銀行を所有しているから、架空資本に高い価値を付与して、交換、引渡しによって得た現金商品に価値属性を付与して、付与した架空資本の価値を資本関係を土台に社会に認めさせ、実体化させることができる。

資本家でない役員は使用人である。資本家でもある役員は、その資本関係に基づいて、自己の現金留保義務に基づいて法人の現金を利用しているのであって、役員であることをもって法人の現金を利用しているのではない。役員に労働の実体があれば、現実には役員賞与も労働に基づく支払債務である。役員に労働がないにもかかわらず、資本関係を土台に、労働者の給与支払いよりも先に支払を確定させ、法人が役員給与の名目で役員に支給するものが配当である。現実には労働があったとしても、役員賞与、配当と認定されれば、労働者の給与所得、所得を土台にした税額は債務免除される前の金額で計算される。資本家への未払配当の免除益は、法人の所得計算上、益金に算入されるのである。配当支払いを免れて、課税がされないことを通じて現金を留保することをさせない。

労働者は、支払利子を転嫁されているだけではない。配当の免除に代えて課税を通じて、資本家の現金留保となる租税の負担が労働者に転嫁させられる。現実には配当である役員賞与、支払配当については、支払が確定させられた場合、損金計上せずに、支払が免除されたときには益金計上し、労働者に、配当の支払と、配当を損金計上しなかったこと、免除益の計上による租税の負担を、転嫁していることを隠蔽していたのである。