[事実関係]

 不動産賃貸、証券投資等を業とする法人(原告)には、含み益のある上場株式と、グループ法人に942億円の不良債権があり、創始者の後継者とその実母は、所有していた当該グループ法人の全株式を原告法人に贈与し、原告法人の完全子会社にした。

当該グループ法人は時価578億円の債務超過となった。当該グループ法人は、額面金額1,000円の発行済普通株全部を、無額面株式を経由して額面金額50円とし、普通株5万2,900株と劣後株110万株を1株当たり発行価格50円(額面金額)で発行した。

原告法人はかかる普通株の全部(1株当たり100万円、総額529億円)と劣後株額面金額を引き受けた。

当該グループ法人は発行価格を資本に、これを超える金額を資本準備金に組み入れるとともに、払込みの都度直ちに、払込金額全額を原告法人からの債務の弁済に充て、原告法人は銀行借入を返済した。

原告法人は、贈与及び発行価額により取得したグループ法人の普通株全部50万2,900株取得価額529億円を、グループ外の法人に1株当たり316円で譲渡し、527億円の譲渡損失を計上した。

原告法人は当該グループ法人の劣後株の所有を継続している。

原告法人は、グループ法人である別の法人Cに、上場株式を579億円で譲渡し、譲渡益522億円を計上した。グループ法人Cは、代価を増資により原告法人に支払った。
税務署長は、額面金額(発行価格)を超える払込金を寄附金と認定し、損金算入限度額を超える部分を損金不算入にした。

 判決は、

「株式は会社財産に対する割合的持分の性質を有し、株主は会社の純資産を株式保有割合に応じて間接的に保有するものであるから、増資会社が債務超過の場合に、新株を発行しても増資会社が債務超過会社の債務超過を減少させるにとどまるときは、増資払込金は増資会社の純資産を増加させることにはならず、したがって、新株式の価格は理論上は零円となる。通達は、親会社が赤字の子会社に対して増資払込をすることについては、企業支配、経営支援等の必要性かrその事情においてやむを得ない場合があることが考えられることなどから、親会社が債務超過の子会社の増資を引き受け、時価を超える払込みをした場合に、そのような増資払込みにも経済的合理性が認められ、時価との差額を企業支配の対価をとらえることができる場合があることを前提として規定されたものと解され、増資会社が債務超過である場合の増資払込みはおよそ全て寄附金となり得ないことを明らかにしたものはないというべきである。

本件増資払込みは、後に原告法人がC社に上場株式を売却することによって生ずる有価証券売却益に見合う株式譲渡損を発生させ、右有価証券売却益に対する法人税の課税を回避することを目的としたものであることは明らかであり、本件株式を額面かつ発行価額である1株当たり50円を超える金額で払い込んだことに、経済取引として十分に首肯し得る合理性は認められないというべきである。

本件払込金は、払い込まれた直後である平成5年12月10日から15日にかけて、本件貸付金の返済としてグループ法人から原告法人に返戻されていることが認められ、右本件増資払込みとそれに引き続く本件貸付金の処理とを全体にみれば、実質的には、原告法人が債務免除をしたものと考える余地がないではない。本件増資払込みについても、右各要件が満たされなければ、貸倒損失として損金に算入することのできる債務免除と同視することができるとして、経済取引として十分に首肯し得る合理的理由があるとは認めることができないというべきである。

法律や企業会計原則上の制約に反しない適法な払込みであるか否かと税法上寄附金に当たるか否かとは次元を異にする問題である。本件増資払込みは、原告法人が本件増資直前にグループ法人に対して有していた貸付金が回収不能となっていたことから、これをグループ法人株式に変換したものにすぎず、本件増資払込みとそれに引き続く本件貸付金の処理が貸倒損失として損金に算入することのできる債務免除と同視できない。」とする(福井地判平成13年1月17日)。

[解説]

 貸付金を時価より低廉で譲渡した場合、貸付金の時価と譲渡価額の差額について譲渡益が実現し、実現した収益の中から子法人に現金を贈与したのではない。

現実に収受した貸付金譲渡金額と貸付金の時価の内の現実に収受していない部分の金額に譲渡益が実現させることになり、現実の経済関係に乖離する。

投融資によって取得した有価証券の取得に要した債務金額は子法人への貸付金の時価であり、有価証券の代金債務を有価証券の購入先への貸付金を減らすことによって、弁済した。

子法人は発行した有価証券を親法人に譲渡することにより、親法人からの借入金債務を返済した。

子会社支援の場合に寄附金とはならないことがあるとする通達により、金融資本家は、親法人は、子法人が債務超過である場合に、子法人は、そのまた子法人に増資を行い、時価を超える払込をしたことが金融資本家との資本関係を土台とし、子法人を所有し労働を疎外して搾取せざるを得ない場合に、現実の経済関係土台があるとするのではなく、経済理論に合致するとの属性を与えて、時価と払込金額との差額が資本関係の対価ととらえることができる場合にであっても、税務署長との生産関係を土台に寄附金とはならない場合があるとし、子法人が資本関係を土台とした資本家に現金留保させる義務を土台に、子法人を存続させて利息配当の方便により、労働を疎外して搾取することを継続することを認めさせることに成功し、資本家の投融資を促進させた。

子法人に、資本関係を土台に、資本家に現金留保をさせる義務があって、担保名目で事業を拡大させられ、親法人から投融資を受けざるを得なくさせて、親法人が子法人の留保所得であり搾取の源泉である現金留保を超える投融資を行い、又は興銀の事例のように、子法人に投融資先の留保所得であり、搾取の源泉であるすなわち労働力商品購入の源泉である現金留保を超える投融資を行わせ、利息配当の方便により、親法人が子法人の労働力商品の労働を疎外して、親法人自身の現金留保義務から現金留保を蓄積した場合には、全資本からなる国家を通じて、関係法人を通じて子法人または債務者は、投融資を受けざるを得なくなり、買収され、譲渡されることにより、架空資本に備わっていない価値属性を実体あるとし、配当を実体あるものにして、また、更に親法人が譲渡先に投融資を行うことにより利子配当名目で、親法人に現金留保させることとなる、既存の資本関係を土台とした経済関係を土台に、親法人の現金留保過程すなわち現金承継移転過程における生産関係を土台にした義務をを契約を通じて実体があることにさせている、子法人又は債務者にとっては義務という土台がある場合には、親法人は、親法人が子法人に投融資をさせたのであれば親法人、子法人は、投融資が回収できるから、貸倒が認められないということになる。

本件について、判決は、法人税の課税を回避することを目的としたものであると、実体のない目的から、経済取引の合理性という法則により判示を行っているという問題がある。