信託の経済関係と同様、創設者と受取人からなる基金は、受取人を創設者と同じ者や関係者とすることができる。基金は、国際金融資本家との資本関係により、自由意思に関係なく、設立者の氏名、住所の登記という法律行為を媒介に、経済利得を土台とする権利の所有と資本関係、経済関係、生産関係を土台とした義務の履行を行わなざるを得ない法人として社会に認めさせざるを得ない。国際金融資本は資本関係を土台に代理人を用いることができ、氏名の登記を免れ得ることに成功した。パナマの法制は、基金に送金された現金については、3年後に債務の返済を免れ得るとされるが、経済関係や生産関係を土台とした義務は免れ得ても、資本関係を土台とする義務は免れ得ないであろう。パナマ国外を源泉とする所得には、所得税が課されない。実体として備わっていない信用を付与された金融資本家所有の金融機関、信託機関がパナマの基金を土台とする法人に利益を移転させている。所得の土台となる利益についても、会計監査を受ける義務も会計報告を行う義務もない。営利目的や設立目的の方便は、設立登記の土台となる経済関係の確定とみなされ、登記した方便以外の事業を行うことができず、架空資本、産業資本、金融資本への投融資についてのみ行い得る。