2016年10月からパート労働者の加入要件が週の所定労働時間が20時間以上、賃金が月額8万8千円(年収105万6千円)以上に拡大される。正社員並に社会保障が拡充されたと考えることはお花畑である。社会保険は、社会保障というのは名目で、給付要件に該当しないとの方便が成立すれば、加入者以外に支出することができる。生存の土台である労働の土台となる現金資産が全資本家の集まりに徴収され、アメリカ金融資本家に還流、所有され、アメリカ金融資本家が他に投融資する。資本関係により戦争をさせられている者に投融資されることだってある。つまりは社会保険も租税なのである。低収入の労働者も容赦なく租税を転嫁されて搾取されるのである。金融資本家やその技師であるコンサルタントが租税に悪の属性を与えて、自らの税負担を免れていることを取り上げ、批判して、租税は公共の福祉や社会保障に必要な財源で悪いものではないと美しい言葉で教育する者も現実から乖離していてお花畑である。ここで言いたいことは、善悪という道徳ではなく、全資本家の集まりである国と資本家の経済関係のみから構成される国家から疎外された労働者を雇用している金融資本家が、運営経費である租税を負担することは生産関係上の義務であるということである。