現金、資産、取引、労働力商品には、リスクや信用という属性は備わっていない。リスクは実体がない。実体がないリスクという属性を各取引、その土台となる資産、労働力商品そのまた土台となる現金に込めて保険を発達させた。金融資本家、産業資本家は、オフショアに保険会社を出資して設立する。アメリカの税法においては、自己所有の保険会社が保険料収入が35万ドル以下であれば課税を受けない。自己所有の保険会社は更に保険会社に出資して設立する。これを再保険会社というのであるが、再保険会社が所有する現金に、リスクという属性を現金資産に与えることにより、準備金という属性、方便を与え、当該準備金を原資とした投資には課税が行われないことを、全資本家との資本関係に基づき社会に認めさせているのである。