<p>ビリースチュワートは、1937年3月24日ワシントンD.C.生まれで、1970年1月24日に亡くなっている。

シカゴのソウルシンガー、ビリースチュアートは、ハイスクール時代にRainbowsに加入し、1956年にソロでChessレーベルからBilly’s Bluesという曲でデビューする。同曲は、One More Time(Chess MCA CHD-6027)で聴くことができる。エフェクトをかけまくった、Bluesというよりは、1950年代後半から1960年代前半のアーリーソウルのリフが展開される曲である。

1957年、Marvin Gayeも在籍したMarqueesを結成、この時代の曲は、Okeh rhythm&amp;bluesというコンピレーションで聴くことができる。「Hey Little School Girl」は、ボーディドリーがバックを務めているだけあって、リズムパターンはボーディドリーそのもののビートで、Who’s that knockin’ mystery train系のロッキンナンバーでハードなサックスも登場する。ソロ名義の「baby, you’re my only love」は、Imperialsに通じるような、ベースラインがブルージーな甘いDoo-wop仕立てのバラードで、後につながるような歌い方をしている。

ソロ名義の曲は、Billy’s Heartacheを「Okeh Rhythm & Blues Story 1949-1957」で聴くことができる。この曲もWho’s That Knockin’に通ずるRockin’ナンバーである。1958年にDearest Darlin/Hush Your Muth,Bo Meets Monster/Willie & Lillieを、チェッカーにBo Diddleyのバンドのメンバーとして録音し、その中でPianoを演奏している。1960年代からはChessからシンガーとしてシングルをリリースしている。

1965年に、LP「I Do Love You」(Chess 1496)を発表する。同LPには、アルペジオ的なバッキングのリフ、ファルセットやオルガンも登場し、コーラスがゆったりとした都会的なノーザンソウルのDo I love you、60年代風のオルガン、抜いたコーラス、70年代のスウィートソウルを先取りしたようなsittin’ in the park、ファイブサテンズ、スパニエルズのようなDoo-wopの影響を残したかのような甘いバラードで、フェイクや語句の崩し方、サビがディープなところ、後半のコーラスの重ね方といった聴きどころの多いI’m no Romeo、といった曲が含まれる。

Billy stewartの曲は、1980年代に入ってからもGQやBobby Thurstonにカヴァーされている。 </p>

billy-stewart-1

<p>A(1)Do I love you (2)Strange feeling (3)I’m no romeo (4)Oh My!what can the matter be (5)Fat boy (6)Once again </p>
<p>B(1)sitting in the park (2)Sweet Senorita (3)Count Me out (4)Reap what you sow (5)A Fat boy can cry (6)Keep lovin'</p>