便宜置籍船とは、資本家が税金の全くかからないか、軽課税である国又は地域に生産手段たる船舶の船籍を移し、安全法規、最低賃金制をはじめとする規制を免れて、経費を圧縮して内部留保を拡大し続ける行為を言う。便宜置籍船を受け入れている国としては、リベリア、パナマ、キプロス、バハマ、マルタが挙げられる。ここでも労働者からの搾取の関係が看て取れるのである。リベリアは、国際金融センターの設立を計画していたが、国際金融資本家との経済関係により実現することはなかった。その後は、鉄鉱石やゴムやダイヤモンドといった第一次産品に依存する経済構造であったが、内戦前は、コートジボアールと並んで所得水準の高い国であった。