全ての人、物、行為には、善とか悪といった価値、妥当か否かといった評価、すなわち、属性は備わっていない。資本家にとって内部留保の蓄積に貢献するものについては、善、貢献しないもの、内部留保を流出、損失するものを悪としているのだ。彼らが自殺が悪とするのは、労働力という搾取の源泉が失われるからであり、資本家がいう「お前が死んだら家族が悲しむ」だとか言うのは方便であり、自殺を試みた人間の唯心論に期待して生存させるのである。方便だとする根拠は、搾取や戦争という経済関係を彼らが維持し続けているからである。宗教や道徳は、資本家が人や物や行為に価値を与えて、内部留保を蓄積することであるから、徳目教育の復活が反対されるのである。