他の法人若しくは個人が、会社に対し、金銭を払い込み、それに対し、会社の引渡しを受け、会社の所有者となる。会社の所有者となって、他者から財産を略奪し、労働者が作り出した利益を搾取し、内部留保を蓄積する。会社所有者が略奪と搾取により蓄積した資本を自己資本という。一方、会社所有者以外の者が貨幣を支出し、会社という物の引渡しを受けない場合、すなわち会社を所有することなく、会社に貸し付けた貨幣の返還を義務づける債権を取得する。会社に債務を返済させ、貸付先会社利益から当該貸付先会社の労働者に生存に必要であると考えられる金銭のみを与えて残りは搾取し、会社に再度貸し付けて、内部留保の拡大を継続する。金銭を他者に貸付けている間に、その貸付をした貨幣を用いて事業を行い略奪と搾取によって増殖しえたと経済関係に基づかない目的論から空想した資本蓄積を事業を起こさずに獲得し、それに加え、貨幣に価値を与え、信用とリスクという唯心論に基づく属性を全ての法人に与え、搾取することの方便にするのである。