貨幣であろうと有価証券であろうと固定資産であろうと繰延資産であろうと無形資産であろうと投資その他資産であろうと労働力であろうと全ての物には価値という属性は備わっていない。価値という属性がない物に価値という性質を込めてその価値を社会に認めさせてきたのである。取引相手や労働者からの搾取の成功失敗によって株価、利回り、貨幣、固定資産、棚卸商品の評価を搾取の毎に変動させてきた。時価主義会計においては、評価損益、為替差損益という形で貸借対照表、損益計算書で表示してきたのである。資本の増殖は、資本家が労働力の搾取によって利益を略奪してきたことが原因であることが隠蔽されてしまっているのだ。搾取の積み重ねが内部留保のストックであるということを忘れさせるのだ。 時価主義会計という手段によって、他の法人を支配すること、他の法人の労働者を搾取すること、株式の持ち合いによって搾取による資本増殖、内部留保に係る共通の事務を取り扱う委員会を形成することを正当化することができるのだ。