[Main Album]

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A(1)Are You Living With The One (2)Married Lady (3)It Takes Me All Night (4)Swearing Out A Want (5)How Many Times (6)Baby I Care

B(1)Baby Be Mine (2)Losin’ Boy (3)There Must Be A Place (4)I Can’t Get Over You (5)Soul Bag (6)You’re My Sweet Inspiration

[Career]

隠れた名シンガーの一人にEddie Gilesがいる。

Murco、Stax等で7インチを発表しているのだが、米国でのオリジナルアルバムは存在しない。Vivid編集版があるだけである。

ところで、彼は、マーヴィンゲイと同じ1939年生まれとされ、U.S.ブラックディスクガイドでは、1956年頃から活動を始め・・・とある。この時点では、彼は、17歳であるから、活動していることは十分ありうる。ゴスベルを歌っていたのは1956年より前ではないかと思われる。そして、レコードデビューが1966年のLosin’ boyであるから、10年の間隔がある。ViVid盤のライナーにも、1966年以前のレコーディング歴については、書かれていない。1966年までの10年は、仮歌をやっていたのか、ライヴのみでブルースを歌っていたのか、それともドゥワップグループに参加して、グループ名義での録音があるのかもしれないが明らかではなかった。

しかし、Eddie Giles本人によると、1959年からホテルやレストランで働きながら、シカゴを拠点とするゴスペルグループのPilgrim Jubileesのギタリストを務める。60年代に入ってからR&Bに転向し、Earl Carter達とJive Fiveを結成する。1966年に初のレコーディングを行い、1967年にリリースされたのがLosing boyであった。

日本編集盤は、Murco、Stax作品(後述のA(3))の他、Alarmに吹き込まれたボビーパタースン制作作品を集めたもの。同編集盤に収録されているLosing boy(ソウル、R&Bでは、グは発音しない)は、Otis Reddingのセキュリティ風のミディアムナンバーで、リズムセッションがLowell Fulsonの「Tramp」のような感じの曲である。ソウルシンガーは、Babyをヴィーベーと発音するが、彼は微濁音のビベーと使い分けているように感じられる。他には、彼のメリスマと甲高いスクリームを聴くことができるゴスペルチックなコーラスも登場する、Losin’boyと同系統の「There Must Be a place」(Allen Orange制作)もかっこいい。ボビーパタースン、Jerry Strickland編曲の、たゆたうバッキングに乗ってタメを作って歌うMarried Ladyもある。

1969年には、Silver FoxでOVライトの「That’s How Storong My Love Is」のカヴァーをしている(SSS.Soul Survey,Charly CRB 1034に収録)。