在庫総利益率とは、売上総利益÷棚卸資産で計算し、商品毎にその収益率を算定するものである。
これが同業他社等の実績と乖離している場合、
在庫表の会社原本に
在庫回転数が悪いと推論されるもの、
在庫滞留期間が長いと考えられるもの、日持ちするものが
計上されているかが税務調査等の際に確認される。
在庫総利益率は、疎外された労働の評価がどれ位、商品の評価に転嫁されているかを表している。
疎外された労働の評価額が小さいこと、利益の評価が小さいことは、他の経済実体が当該労働力商品を直接購入することなく労働を疎外したということである。
売上総利益率は、労働の疎外を土台にした利潤が、契約により実体化され、引換に得た商品に評価が行われたことによる利益と未実現の利潤が転嫁された商品とが対比されているので必ずしも現実に商品に転嫁された疎外労働の評価の比率を示しているものではない。
出荷前の利潤と商品の評価を対比するか、棚卸資産を期首と期末で平均化するという修正を要するが、前者の方法の場合、外部の経済実体は出荷前の評価を知ることが困難である。
疎外された労働の評価は完成品に転嫁されたものが全てではない。製造中、出荷、運搬する過程で廃棄されたものや事務労働や商談に関するものもある。
棚卸資産の評価は、疎外した労働の評価を再度評価して疎外することで変わってくる。