同一の取引先の売上債権と買入債務を相殺する際に、(借)買掛金(貸)売上としたり、(借)仕入(貸)売掛金としてしまうと売上高、仕入高、売上総利益の金額が狂ってしまうのをはじめ、消費税額の計算、貸倒引当金の繰入限度額まで間違ってしまうので注意が必要である。また、請求書に今月の売上金額から当該取引先の買入金残高の一部を控除して今月請求金額としている場合に、今月請求金額を売上集計表又は売掛金台帳の発生金額欄に「売上」として記入してしまうと同様のミスを行ってしまう。更に、現金商売で、当日の現金収入から当日の経費支払額を引いた残りを当日の売上としてしまうと同様のミスとなってしまう。このようなことが積み重なり、実際の売上仕入又は売掛買掛とコンピュータにより計算した売上仕入又は売掛買掛の金額が大きくことなってしまったり、実際のこれらの金額が把握できなくなってしまったりすることがよくあるにである。