株式交換とは、既存の法人が他の法人の株式を100%取得して親会社となることを可能とする制度で、ある法人が他の法人の株式を100%取得して親会社となる場合において、子会社となる法人の株主からその法人の株式を譲り受け、代わりに親会社となる法人の株式を交付するものである。

子会社の株主は、親会社の株主に変わる。この場合、親会社は、新株の発行により親会社の株式を割り当てることもでき、また所有している自己株式を譲渡することもできる。

アメリカの国際金融資本は、日本に所在する劣後金融資本、産業資本との資本関係、所有関係を土台に、証券に実体として備わっていない価値属性が付与された付与架空資本である株式の交換により、低コストで純粋持株会社を設立できることを社会に認めさせることに成功したのである。

資本関係により連結納税を行わざるを得なくさせられた子会社も資本関係により組織再編税制により子会社となることを受け容れざるを得なかった法人についても、親法人と子法人は、資本関係、所有関係という関係は有するが、いずれも、利子配当名目により又は現金商品との交換により、労働を疎外すなわち無償としたことによる経済利得、その土台の現金資産を法律上の所有権とすることを認めさせることに成功させざるを得なかった実体のある法人であって、親会社と子会社は同一の法人ではない。

日本に所在する資本家が、法人間において、資産の取得価額、利益積立金、欠損金額、会計方針といった納税額に変動させる要因と規定した租税属性を、連結納税によって更新せざるをえないことも、組織再編によって、引き継ぐ経済関係を受け容れざるを得なかったことも、現象ではなく、アメリカ金融資本家との資本関係、経済関係を土台とするものである。