<p>税理士事務所は、顧問先法人よりいわゆる銀行用決算書の作成を依頼されることがある。銀行との資本関係により、架空資本を購入せざるを得なかったのであるが、借入して架空資本を購入したことを問題にする。他に融資したことを問題にする。金融資本家との資本関係、経済関係から粉飾決算を行わざるを得ず、現実とは異なる現金留保、資産構成の決算書を作成せざるを得なくさせる。現金勘定を膨らませ、架空資本勘定と貸付金勘定を零にする。投資勘定を棚卸資産にする。不動産会社や金融業であるにもかかわらず、棚卸勘定が存在するということがあるのである。商社であるにもかかわらず、現金勘定が膨らんでいたりする。受取配当金の明細たる別表6(1)を外す。金融資本家は逃げ口上を用意する。しかし、整理回収機構等より、法人宛てに問い合わせが入った場合、当該銀行用決算書の作成に関与した税理士事務所の自由意思に基づく責任とされ、責任も問われうる。税理士事務所等は、こうした依頼に応じてないようにすることが必要となってくる。</p>