配偶者控除も一部廃止となった扶養控除も、一見、経済的弱者の保護や相互扶助の見地に立った社会主義的配慮のように見える。
しかし、国際金融資本との資本関係から、第二次世界大戦のリベンジを果たそうと考えている者の存在、昨今の少子高齢化問題の過剰なまでのアジテイトを見ると、立法者たる資本の本音は、男は職場で働き、女に銃後を守ることを要求し、疎外労働を行った女、労働力を再生産した者、海外植民地獲得等のための未来の兵隊を作ってくれた者に対する特典(褒美)ということであろう。子ども手当て(平成23年10月からは児童手当)の立法趣旨も同じであろう。
その結果、女性の中には配偶者控除の範囲内で働くといった行動を採っている者がおり、依然として、女性と子どもは閉じ込められているのである。こうしたことを解消するのであれば、ただ単に、各家庭に金をばらまくのではなく、託児所等の増設等、女性が働きやすい世の中にする必要がある。海外植民地等獲得のための軍事支出をやめ、社会福祉費用にまわす必要がある。